予防という観点からの歯科医療
“予防医療”というワードを最近良く耳にするようになりました。
世界に先駆けて超高齢化社会に突入した日本、増大する医療費の抑制に繋がる事もあり、官民共に積極的に予防医療について情報発信したり、病気になる前から予防する重要性を称える学者や文献も増えてきました。
歯科医療に置き換えてみると、昭和の時代から歯科医院は歯が痛くなったら治療しに行く所、という考え方が日本では当たり前でした。虫歯の洪水と言われていた時代なので歯をどんどん削って治療しての繰り返しだったと思われます。しかし一度歯を削って人工的な修復材料で治したとしても、二度と元の健康な歯の状態に戻ることはありません。そしてどんなに精密に修復したとしても適切なメンテナンスを継続的に受けていないと、虫歯や歯周病の再発は起こります。そしてゆくゆくは歯を失ってしまう事が殆どでした。
私自身、何度も治療を繰り返し、最終的に歯を抜かざるおえない患者様の治療をする度に、胸が締め付けられる想いでいっぱいでした。
そんな中で、時代は令和になり、歯科医療の在り方も180°変わり始めています。痛みも無く特に気になる事が無くても、歯科医院には定期的にクリーニングを行い、予防しに行く所という考え方が徐々に浸透してきています。現に当院に通われている患者様の殆どが、何の問題も無くても3~6ヶ月に1回の定期検診に来られています。
ヨーロッパなどの先進諸外国では日本に先駆けて、歯科予防医療の重要性を国をあげて取り組み、虫歯や歯周病になる前から定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける事が推奨されており、殆どの国民が歯科定期検診に通う文化になっています。
最近では生活習慣病の最初のきっかけは、虫歯や歯周病とも言われており(メタボリックドミノ)、お口の健康を維持する事が、将来の全身の病気のリスク低減に繋がるとも報告されています。
桜田歯科医院では、歯科予防医療の重要性を患者様に伝え、疾患をただ治すのみならず、何故虫歯・歯周病になったかの原因から患者様と二人三脚で答えを導き、お口の健康を維持する手助けをさせていただく事で、地域の皆様の全身の健康につながり、当院に通われる全ての患者様の生涯に渡る生活の質の向上に努めてまいりたいと願っています。